多摩で暮らす人 case08
チャレンジする女性の背中を押してくれる街
江浦美早希さん(西東京市)

江浦美早希さん
2001年、(旧)田無市と(旧)保谷市が合併して生まれた西東京市。
そこで食品サンプル制作教室を運営されている、江浦美早希さんに西東京市の魅力を伺いました。
プロフィール
- 〇お名前
- 江浦美早希さん
- 〇お仕事
- 食品サンプル教室「やみい」運営及び食品サンプルの制作・販売
- 〇ご家族
- 美早希さんご夫妻と8歳~17歳のお子様4人の6人家族
- 〇居住歴
- 23区内など様々な地区で幼少期を過ごした後、中学生の頃より西東京市(旧田無市)に居住。西東京市在住歴27年
西東京市じゃなければ、食品サンプルに出会ってなかったかもしれません。
—大変珍しいお仕事ですが、きっかけは?
元は幼稚園の先生をしていて、作ったり教えたりすることが好きでした。出産などのために退職した後、自分でなにかものづくり的なことができないかと模索していました。
始めは、粘土でスイーツデコ(模型)を作ってハンドメイドイベントに出店していたのですが、それでは物足りず、更に作品の幅を広げたいと模索しておりました。
そんな中、「一般社団法人日本食品サンプルアート協会」主催の夏休みこども教室に付き添ったとき、インストラクター認定講座を知りました。
「これだ!」って思い、すぐに申し込んだら、通うことができました。
たまたま市内の田無だったので通いやすかったのが幸運でした。もっと遠くだったら子育てなどの負担もあり、別の道を選んでいたかもしれません。
西東京という地元で重なったいくつかの偶然が、今の仕事に結び付いたという風に受け止めています。

この日の授業は「クリームソーダ」。生徒さんたちも楽しそうです
実はクリエイティブな街でもあるんです。
—西東京市の魅力を教えてください?
豊かな緑や、交通の便などいろいろあるのですが、意外と知られていないのが、クリエイティブな街だということでしょうか。地元には「ドラえもん」や「クレヨンしんちゃん」などの制作スタジオ、「シンエイ動画」さんがあり、一般開放されているスペースでは、キャラクターの大型フィギュアと写真を撮ることができます。

シンエイ動画様 一般公開スペース ※写真提供株式会社シンエイ動画
他にもアニメの「あたしンち」の舞台は田無だという話は有名ですよね。
また、多くのトップミュージシャンやアーティスト、YouTuberさんなどの出身地だと聞いています。
西東京市出身の表現者が多いということは、豊かな緑や人の優しさなど、クリエイターがのびのびと感性を育てやすい街なのかもしれませんね。

教室の光景
子育てはもちろん、「子育ち」にもいい街
—西東京市の子育て環境はいかがですか?
緑や公園も多く児童館もたくさんあり、3歳までの子供を遊ばせることができる、「ピッコロ広場」という子育て広場もあります。
それに市立の小学校・中学校の給食費も令和6年4月から無償化になったんです。
これは本当に助かっています。
いろいろな施設や制度は子育てする親側の話だと思うんですが、一番うれしいのはうちの子たちがみんなとても楽しそうに、市内を遊びまわってすくすく育ってくれているところです。みんな西東京市が大好きみたいですし、ちゃんと見守っていれば、素敵な環境の中で「子育ち」してくれているのがありがたいです。

ピッコロ広場
お天気を知らせてくれる市のシンボル「スカイタワー西東京」
—西東京市ならではの名物のようなものはありますか?
食べ物などではないのですが、やはり「スカイタワー西東京」ですかね。
「スカイツリー、東京タワーに続く東京第3のタワーだ!」と主張している人もいるみたいで、通称「田無タワー」としてみんなに親しまれています。
これがですね、夜になると光って、明日の天気を教えてくれるんですよ。
翌日が「晴れ」だと紫、「曇り」だと緑、「雨」だと青っていう感じで。
みんな天気予報については、かなり頼りにしているんじゃないですかね。田無地区ではいろんなところからよく見えます。
他にもクリスマスとかの年中行事、ピンクリボンデー(乳がんの啓蒙活動)などに合わせたライティングもされるらしいです。

ライトアップされたスカイタワー西東京
農産物のゆるキャラまでいるあたりが西東京らしいところ?
—食べ物だとどうですか?
食べ物だとキャベツと梨が有名みたいです。
「めぐみちゃん」っていう市の農産物ゆるキャラがいたりとか、「キャベッツさん」というキャベツとネコが融合したキャラもいます。
名産品にもキャラクターがいるあたりが西東京市らしいなって思っています。
ゆるキャラつながりで言えばシンエイ動画さんが作った「いこいーな」ちゃんというのが市のマスコットキャラクターになっています。

「西東京市農産物キャラクターめぐみちゃん」
女性の創業支援も充実したアクティブな街
—女性へのサポートはどうですか?
子育て支援は充実しており、子供4人を育ててきた私も恩恵にあずかっています。
それ以上に私にとってありがたかったのは、「ハンサムママ」という市が主催する女性の創業支援プログラムがあったことです。このプロジェクトでは女性が創業するためのノウハウを基礎から、マーケティングなどまで段階を踏んで教えてくれる講座、フェスタへの体験出店などを提供してくれます。ママとついていますが、女性なら誰でも参加できます。そこでブランディングや税制など様々なことを学び、イベントなどにも参加させていただいたことが今のビジネスの糧となっています。
イベントには市長さんもよく顔を出してくださり、気さくにお話してくれます。
もちろん、女性だけではなく、全体的に目配りした行政をされているのでしょうが、女性の創業支援プログラムはとても助かることでした。
このプロジェクトに代表される各種の女性支援と、活発でクリエイティブな人たちが多い街の雰囲気が、私にとってはとても心地いいです。
この前12歳の次男が口にした言葉を、私も思いきり叫びたいですね。「西東京市大好き!」って。

西東京市愛を語る江浦さん